はなしたいこと、すきなこと

何もわからないまま社会の波に飲まれたオタクが、書きたいこと、話したいことを好きなだけ書いています。

オタクが片棒を担ぎ、アイドルを殺すかもしれない

【一言で言うと:先日、あるジャニーズの配信バラエティ番組のエピソードに対する意見ブログを読み、アップデートされないアイドルのジェンダー観は、オタクが餌をあげた化け物・片棒担いだ結果なんじゃないか?と言うところから考えをコネコネしてるブログです。】
 
ということなので、これは確実にイラっとするな〜スタンスが違うわ〜となる方は、読むのをやめていただくのが良いかなと思います。
 
※「女の子らしくてかわいい」「男の子なんだから」といった、性別による役割規定をつよめる発言にモヤったり、国民的と冠されたアイドルがC&Rで「女の子調子はどうだ?野郎ども調子はどうだ?」を最後までやったことにしょぼんとしたり、「そっち系」「オネエかよ」といった言葉で、多様なあり方を揶揄する発言に、は?と思うオタクの文章です。
 
 
3つにわけて、考えていきます。
① 私は、アイドルのゾンビ化に、片棒を担いでしまった自覚と反省があります
② アップデートされない、何が「ダサい」のか
③ オタクには、批評と意見を表明する自由がある
 
それでは。
 
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先日発表された芥川賞受賞作品のタイトルは『推し、燃ゆ』。
周りのオタクたちがこぞって読み始めていて、その関心度の高さに驚く日々。
 
 
みなさん、自分の推し・担当が燃えた(炎上した)ことはありますか?
私は、かつての推しが燃えたことがあります。
 
 
詳しくはここに書かないものの、炎上と一緒に書かれていたワードは「女性蔑視」。
燃えるべくして、燃えたなと言う発言だった。
 
 
「そんな意図じゃないのはわかってるの」と擁護する気はミリも起きなかったけど、
でも「もういっそ、燃やしつくして」とも思えなかった。
 
 
なぜなら、炎上ひとつでアイドル・グループの未来は大きく変わるから。
どんなに力のある事務所にいても、いつまでもどこまでも守られるわけではないから。
 
炎上、特にアイドルにとっては、そのメインファン層の絡む炎上は致命傷だから。
できれば、そういったことが起きないでほしい…と思った。
 
ただ、あくまで考えのコアは、「燃えないでくれ」ではなく、「燃えるようなダサい言動しないでくれよ」にあります。
 
 
すみません、話が逸れまくった。
一応、3章に分けて書いていく気概はありますが、果たして。
 
 
① 私は、アイドルのゾンビ化に、片棒を担いでしまった自覚と反省があります
 
 
上に書いた炎上にいたるまでにも、
「女性蔑視・軽視」的な思考の片鱗ははどのメンバーにも見え隠れしていて、
 
いろいろな企画や発言の中で「不快だわ〜」「これは危ない」「いつか大きく問題化しそう」と感じることもあった。
 
ただ、今は問題だと感じる言動も、自分が中学生、高校生の時は、
正直なところ「なんか面白いな〜」の認識でした。
 
 
独特の「男子の内輪ノリ」的な面白さを楽しんでいたし、
「関西ノリ」ってこんな感じなのかな?と、
新しい世界を見るような、興味も持っていた気がする。
 
 
あのときの私は、確かに片棒を担いでいた。今はそう思う。
「面白い!」と誉めそやして、餌を与えて、
大好きなアイドルを、前時代的な考え方からアップデートできないゾンビにしてしまった。
 
 
言動に「シンプルに嫌だわ〜」と思うだけだった時期を越え、
気づけば「オタクとしての片棒担いじゃった感」を覚えるようになったのは、
自分の置かれる環境が変わって、「ほっとくと押し付けられる当たり前」が嫌になったからだと思う
 
 
私は、中学高校と女子校で、
性別による制限や、観念の押し付けを経験せずに、
圧倒的な男性比率の大学・会社に入って、
スーパーオワコンゾンビジェンダー観を、
身を以て感じた。
 
 
「女子なのに、そんな意見言うの珍しいね。気が強いね?」
「女子なんだから〜したほうがいいよ or しなくていいよ!」
「20代女子として、それっぽいこといってよ」
「花渡すのは、やっぱり女子がいいよ!」
「〜って男らしくないよね、どう思う?」
「女子は、結婚して仕事辞めちゃうって選択肢もあるもんね〜」
 
 
は?????????? こういう発言が、とってもショック。
あまりに苦手。とんでも苦手。
 
もう私のことは、女子とかじゃなくて人類として区分してくれ。
勝手に色々はめこんで、期待したりがっかりしたり、制限しないでくれ。
時代は変わったと聞いていたのに。あーあ。
 
と人のせいにしそうになる。
 
けど、もしかして、こういうジェンダー観って、自分がこれまで「まあそういうもんよね」とか、「ちょっと乱暴だけど面白いよね」と放置してきたものの、代償なんじゃないか?
 
あのとき笑って流してないで、「そういうの嫌ですよ〜」って、
明確に言わなかったがために、自分も年下の人も、同じ経験を繰り返し味わうなんて、まじで最悪。本当にごめんよ。と思うようになりました。
 
 
(え、話広くね???????遠くね??????と薄々思い始めてきましたが)
こんなのを再生産する火種は、私は擁護も、肯定もしたくない。
 
そして、相対的に女性のファンが多いアイドルにまつわるものなら、なおさら。というのが意見です。(結論に到達するまでが、もはや万里の長城なんですが?????)
 
中学生や高校生くらいの子が、炎上した推しを見て、
「誹謗中傷です!彼はそんな人じゃない!」と擁護してるの見ると、とても胸が痛む。
 
そのまま放置して、それが当たり前の世界が続いたら、
何年後のあなたが、それで苦しくなっちゃうかもしれない、と思ってしまうから。
(とはいえ、今その子が100%を捧げているものを、誰かに否定されるのは辛い、ってのもわかる)
 
 
② アップデートされない、何が「ダサい」のか
 
推しがスキャンダルで話題になることなんて霞むくらい、
更新されない思想丸出しの言動にショックを受けるオタクです。
 
嫌いになりたくない、嫌いになりたくないと、
どれだけ願っても、そんなの見ちゃうと、一気に心が冷える。
 
 
正直、日本で世界で、話題に上りまくってる論点を知らず、
井の中の蛙というかゾンビになっている。
 
アップデートもできなくて、周りの声に聞く耳を持たず、
視野が狭いことに気づけていない。
 
そのままお山の大将と化して、「おもろ〜」と誤解している。
 
いずれもが、シンプルに、死ぬほどダサい。
 
 
「知らなかっただけ」
「男性社会で生きてきたから仕方ない」とか。
 
この期に及んでそんな擁護は、
正直ありえないと思う。
 
どこの時代と世界を見つめてんねん。
周りに人間おらんのかい。
 
 
私は、マリウスくんのような先進的な考えを、
発信できるアイドルを増やすべしとまでは考えません。
(もちろん増えることは、すごい意義のあることだと思う)
 
日本で、アイドルがオピニオンリーダー的に振る舞うのは難しく、
ある種の政治色は、スポンサーを含めて周りに煙たがられるリスクがあるという状況だから(事務所的に方針を変えることはできないんじゃ?仮説)
 
 
だから、
啓蒙してほしいんじゃない、
ちゃんと理解してほしい
 
思想を改めてほしいんじゃない、
世相を捉えて振舞ってほしい
 
 
本当にこれに尽きる。
 
実際どう思うかは、どこまでも本人の自由。
でも、それを口に出す、行動に移すとき
=表に出すときに、その発言が「表に出すのにふさわしいか」「伝わる相手がどう思うか?」の逡巡は、あるべきだと思う。
 
 
影響力のあるタレントだから、ではない。
 
多くの息苦しいとか、辛いが表面化して、
お互いに理解する・気を遣うことが、
これまでより格段に簡単な時代になったんだから、
 
そこで生きている人たちには、だれであれ、
その責任を等しく負ってくべきなんじゃないすか????ってことです。
 
 
 
③ オタクには、批評と意見を表明する自由がある
 
「誹謗中傷」と言う言葉は、
2020年のある一件以来、人口に膾炙されすぎてしまった。
 
言葉はどんどん市民権を得て、
「傷ついたんですけど」と感じる人がいる言葉は、全て誹謗中傷に分類される。
 
 
真っ当な批評も、建設的な意見も、
「誹謗中傷」を免罪符に、耳を傾けなくてよくなってしまった。
 
 
それは、例えば、オタクが「それは誹謗中傷です!」と、
推しをかばう時にもみられる。(発言の意図が「謗る(非難)」にあるか「議論」の違いくらい、わかるっしょ?と踊り出しそうになる)
 
 
この文章を書くきっかけとなったブログには、
「推しの評判を下げないでください」
「番組に直接言えばいいじゃないですか」
「他グループを巻き込まないでください」と言う意見が寄せられたという。
 
 
やっぱり、「オタクは自担の発言・行動を肯定してなんぼ」という不文律は、
オタクの心の中に、えぐいくらい巣食っているんだな、と気づきました。
 
 
自担をヤベーお山の大将にしちゃっていいんすか?と疑問を抱きつつ、肌感覚として「物言うオタクはクレーマー」とか「疑問を呈するオタクはエクストリーマー」的な風潮はわかる。
 
 
こういうオタクだと思われたらオタクの友達減りそう…めんどくさって思われて、距離を置かれちゃうかも、めちゃくちゃ怖〜〜〜〜ってなるから、私もなんか言いづらい。
 
 
自分と感覚があわないって、
もうターゲットじゃないんだよ論もあるし。
 
 
ネットに書かれたものは尾ひれがついて、
どんどん広がるから自分の推しグループを取り上げられる不安もわかる。
 
 
とか思ってたけど、倫理的にちがくねって思うことは、別に意見してもよくない??
 
てか意見を言う自由はわたしにあるじゃん????????(手のひら返し)
 
 
あなたの意見を否定することも、
私の意見を聞けと強要することもないけど、
 
私には、意見を言う自由があったんでしたわ!!!!!
 
 
忘れてました。
オタクだけど、そのまえに人間でした。
 
全肯定するだけが、
全てじゃなかったんでした!!!!
 
 
ということで、まず「そんなの番組に直接言えばいいじゃん」は、本当にそうなのか?考えます。
 
 
結論、ぶっちゃけ番組に直接いっても、改善される気がしない。
(もちろん反映していく番組も存在することは理解している)
 
 
だって、はちゃめちゃに炎上したアイドル原案のドラマも、
ぼやっと炎上したラジオ内での発言や企画も、
何事もなかったように、スルーされてそのまま続けられていく。
 
おいおーいまじかよ。
 
 
あるラジオに、メンバーの偏りジェンダー観丸見えの苦手なコーナーがあり、
以前一度、ファンはどんな意見を持っているのだろう?と調べてみたことがある。
 
 
すると、メールや手紙で意見してきたファンは、想定以上に多くいた。
それでも形をほぼ変えず、なんならパワーアップして帰ってきている。
 
「あ〜、こういう声って届かないんだな〜」と、わかってはいたものの、ショックだった。(このコーナーや、うっかり生放送で編集されないままお届けされるビックリ発言が苦手で、このラジオを私は聴けない)
 
 
もちろん反対意見が上がったコーナーを全て取りやめるべき、とはまったく思わない。
 
それを求めるのは、全てを誹謗中傷と片付ける
「傷ついちゃった戦法」と変わらないから。
 
 
ただ、「このコーナーおもしろいですね!」と
「性別役割を決めつけるような言葉、聞いててちょっと嫌です」は、
 
一度天秤にかけてもいいんじゃないだろうか?
どちらの意見にも耳を傾けたら、軌道修正されるんじゃないか?
 
(正直このラジオには、変革を期待できないと思ってる)
(多分、そこまで深刻に捉えてないんだろうな)
 
 
とまあ、多分、「うるせえオタクがなんかいってんな〜」で、終わっている番組は、多くあると見立ててます。
 
 
だったら、個人↔︎番組といったクローズドな場から出て、議論が紛糾しちゃって、オタクが荒れちゃったとしても、「どうなんすか?」と文章を公開して、世間に対して提起するのは、
至極真っ当な行動だと思う。
 
 
オタクには、批評と意見を表明する自由があるとは、こういうことを意図してます。
 
 
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ここまでだらだらまたうるせえオタクがやってますけども。
 
 
これを書いているのは、現在の推したちに、
正直なところ、けっこう不安を覚えているからでもあります。
 
 
「国民の友達」を標榜して、そのパーセプションをとりにいくのに、
大丈夫?と思ってしまう言葉や、行動が多い。
 
 
賞賛の文化があって、ピースフルで、
前向きで、ベースはとても素敵だけど、
 
ふとした時の「ブスいじり」「オネエかよいじり」
「女性or男性といえば…発言」に、まじかよ…と心が冷える。
 
 
たとえば「男の子なんだから〜」とか普通に発言している番組が、
「否定し合わない文化」を切り取られて、
諸手を挙げて賞賛されちゃってんのとか、怖い。
 
 
そして、いまが変われるか・変われないままかの「最後の境目」にいると思う。
もう少しステータスが上がれば、
彼らはトップアイドルたちの仲間入りって言われるだろうな。
 
そして、それだけの人気が出てきてしまえば、もう自浄作用は期待できない。
 
というのも、
・ファンがどんどんイエスマンになるから
(否定的なことを言うファンは、他が袋叩きにして殺す)
 
・周りから、耳の痛い意見をちゃんといって気づかせてくれる人が減るから
(スタッフから下手に出られる機会の増加)
 
・自信がつけば、聞く耳を持ちにくくなるから(仮説)
 
 
だから今、どうか、どうか気づいてほしい。
そして、誰からも愛されるアイドルになってほしい。
(エクストリームエゴ)
 
 
「かわりました!」とか「あれ間違ってました!」とか、
言う必要とかまじでないから、しれっとアップデートされていて欲しい。
 
 
こんなこと杞憂であってくれって思うけど、
どうか、ホメそやすオタクによって、その良さを殺されないでって、本当に思う。
 
 
他の人はどう思ってるんだろう〜と考えながら。
ある程度目をつぶって、うまくつきあっていってるのかなとか思いながら、
明日からの労働に備えようと思います。